監修:SAIGA CLINIC NAGOYA 院長 雜賀俊行(美容外科専門医〈JSAS〉)
エイジングケアとは
エイジングケアとは、年齢を巻き戻すことではありません。
年齢とともに起こる変化を理解し、その時々に必要な治療を取り入れながら、自然な美しさを維持していく考え方です。
美容医療というと、「若返る」「変わる」というイメージを持たれる方も多いかもしれません。しかし、現在の美容医療は大きく変化しています。
目指すのは、実年齢より若く見せることではなく、年齢に対して違和感のない自然な印象を保つことです。
そのためには、顔全体を診断し、老化の原因に合わせた治療を選択することが重要になります。
顔はなぜ老けて見えるのか
「老けて見える原因は何ですか?」という質問をいただくことがあります。
実際には、一つの原因だけで老けて見えることはほとんどありません。
顔では複数の組織が同時に変化しています。
「皮膚」
加齢に伴いコラーゲンやエラスチンが減少すると、ハリや弾力が低下します。
その結果、
- 小ジワ
- 毛穴の開き
- 肌のたるみ
- キメの乱れ
が目立つようになります。
「脂肪」
顔の脂肪は単純に減るわけではありません。
部位によってはボリュームが減少し、部位によっては下方へ移動します。
これが、
- 目の下のクマ
- ゴルゴライン
- ほうれい線
- フェイスラインのもたつき
などの原因になります。
「 靭帯」
顔には皮膚や脂肪を支える靭帯があります。
年齢とともに支える力が弱くなることで、脂肪が下がり、たるみが目立つようになります。
「筋肉」
表情筋は毎日動いています。
その積み重ねによって額や眉間、目尻には表情ジワが形成されます。
また、首やフェイスラインでは筋肉のバランスが変化し、輪郭にも影響します。
「骨格」
骨も加齢によって少しずつ変化します。
骨の支えが減少すると、皮膚や脂肪を十分に支えられなくなり、顔全体の立体感が失われます。
つまり、老化とは皮膚だけの問題ではありません。
皮膚、脂肪、靭帯、筋肉、骨格が複雑に関わりながら進行します。
エイジングケアでは原因に合わせた治療が重要
「たるみが気になるからレーザーを受ける」
「ほうれい線が気になるからヒアルロン酸を入れる」
これらが間違いというわけではありません。
しかし、本当に重要なのは、なぜその変化が起きているのかを診断することです。
例えば、構造的なたるみが原因であれば、ヒアルロン酸だけでは十分な改善が得られないことがあります。
反対に、肌質の変化が中心であれば、手術を行う必要はありません。
原因を正しく見極めることが、自然な仕上がりにつながります。
当院のエイジングケアの考え方
SAIGA CLINIC NAGOYAでは、「構造」「肌質」「表情」の3つに分けて診断しています。
「構造を整える」
皮膚が余っているように見えても、実際には脂肪や靭帯の位置が変化していることがあります。
このような場合には、
- 表ハムラ
- 眉下切開
- フェイスリフト
など、原因となる構造を改善する治療を検討します。
土台を整えることで、その後の治療も自然な仕上がりにつながります。
「肌質を整える」
皮膚のハリや質感には、
- RF治療
- HIFU
- LDM
- ピーリング
- 肌育製剤
などを組み合わせます。
肌は一度治療すれば終わりではありません。
定期的にメンテナンスを行うことで、良い状態を維持しやすくなります。
「表情を整える」
表情ジワの多くは、筋肉の動きによって深くなります。
ボトックスは筋肉を完全に止めるためではなく、過剰な動きを調整するための治療です。
自然な表情を残しながらシワを予防することが、長期的なエイジングケアでは重要だと考えています。
スローエイジングという考え方
最近では「スローエイジング」という考え方が広がっています。
これは、短期間で大きく変える美容医療ではありません。
小さな変化を積み重ねながら、年齢による変化を穏やかにしていく考え方です。
20代では予防を中心に。
30,40代では皮膚や脂肪の変化に合わせて治療を選択する。
50代以降では必要に応じて構造的な改善も取り入れる。
年齢ではなく、その時の状態に合わせて治療を選ぶことが、自然な美しさにつながります。
よくある質問
Q.エイジングケアは何歳から始めた方がよいですか?
A.20代から予防目的で始める方が増えています。ただし、年齢だけで判断するのではなく、現在の状態に合わせて治療を選択することが大切です。
Q.ヒアルロン酸だけで若返ることはできますか?
A.改善できる部分もありますが、すべての老化を改善できるわけではありません。たるみの原因が靭帯や脂肪の位置の変化であれば、外科治療やデバイス治療を組み合わせた方が自然な結果になることがあります。
Q.手術は必ず必要ですか?
A.いいえ。すべての方に手術が必要なわけではありません。診察で老化の原因を確認し、症状に合わせて治療をご提案します。
まとめ
エイジングケアとは、若さを追い求めるための美容医療ではありません。
年齢による変化を正しく診断し、その原因に合わせて必要な治療を選択することで、自然な美しさを維持していく考え方です。
SAIGA CLINIC NAGOYAでは、皮膚だけでなく、脂肪、靭帯、筋肉、骨格まで含めて診断を行い、一人ひとりに適した治療をご提案しています。
今だけではなく、5年後、10年後も自然な印象で過ごせることを目標に、長期的な視点でエイジングケアを行っています。
当院の関連施術
執筆者|SAIGA CLINIC NAGOYA院長 雜賀俊行